代表メッセージ

障害があってもちょっとしたケアや工夫があれば働けることを証明したい。
「障害や弱さは存在しない方が望ましいものではなく、その人らしく生きるためのヒントになるのではないか」ということを提言したい。

 

 

私はあるとても受容的な精神障害者の居場所と出会ったことをきっかけに、27歳で精神障害者福祉の世界へ身を投じました。

そしてその5年後、精神障害者に多くの選択肢を提供したいと、福祉施設を開設しました。

しかし、その目標に邁進するあまり、私は福祉スタッフに仕事を任せることができませんでした。厳しすぎる施設長となってしまっていたのです。その結果、スタッフ全員から総反発を受けました。そうして施設長でありながらも私は解雇され、失業してしまいました。

 

今思い出してみますと、私は自分に無理をしてきたのではないかと思います。

「自分の弱さを覆い隠さなければいけない」、「何でも完璧にできる施設長に見られたい」、「誰よりも優秀でありたい」と思いこんでしまっていたのです。

そして、自分と同様に他人にも無理をさせてきたのだと思います。「弱さや失敗は認められない」、「仕事なら何でも完璧にしてもらわないといけない」、「どの施設よりも素晴らしい施設でなければならない」という考えを押し付けていたのだと思います。

 

しかし、やはり私は精神障害者福祉の世界で生きたいと思いました。

40歳の頃、もう一度起業しました。しかし年齢から、無理をするということができなくなりました。そのため、ほぼ従業員さんにお仕事をお任せすることにしました。現在、私は自分でなければできないことしかやっていません。従業員さんの力を借りること・頼ることで、数々の困難をこれまで何とか乗り切ることができました。おかげ様まで、会社は10年間続いております。

 

一般に、障害や弱さはない方がいいものと見なされています。そのため、自分の障害や弱さを克服しようと、苦労し悩んでいる方も多いと思います。

 

でも、障害や弱さを生きづらさとして克服するのではなく、より自分らしく生きるためのヒントとして受け入れてみませんか。障害や弱さを認めあえる社会のほうが、今よりも精神的に自由度や豊かさが増していくのではないでしょうか。

より経済的に自由度や豊かさが増していくのではないでしょうか。

 

そうして障害や弱さを活かすことで、全ての人が社会の中でより生きやすくなると思います。

そんな互いの障害や弱さを認めあえる社会が実現できたらと心から願っています。

 

プロフィール

1965年 鹿児島生まれ。
大学卒業後、哲学研究者を目指すも挫折、夢と希望を失い行き詰まりを感じていた日々を過ごす。

妻に案内された精神障害者福祉施設「調布クッキングハウス」の「美味しいねから元気になる」のキャッチフレーズと受容的な雰囲気に魅了され、精神障害者福祉の世界へ。その後、自らも福祉施設開設、しかし、従業員全員から猛反発を受け、施設長なのに解雇、失業。

自分を省み一念発起して40歳で起業、古本販売と精神障害者就労支援施設を合わせた株式会社浩仁堂を設立。

精神障害者の相談の場所・居場所として「コット」を開設。2018年度から、武蔵野市委託の障害者地域活動支援センターとなる。

これまで、5カ所の施設開設を手掛ける。3カ所の施設長を経験。
社会福祉士